この記事の原本は英語です:English original
フィリピンの銀行の不良債権比率、8月は横ばい
合成音声で読み上げますこの記事を聞く
3行でいうと
- フィリピン中央銀行の速報によりますと、銀行の不良債権比率は8月末で3.35%と、7月から横ばいでした。
- ただ、不良債権の額そのものは、前年同月比で8.4%増えました。
- 融資の伸びが鈍れば、分母の効果が消え、比率は上がりやすくなります。
内容
フィリピン中央銀行の速報によりますと、銀行の不良債権比率は8月末で3.35%と、7月から横ばいでした。前の年の同じ時期よりは下がっています。ただ、不良債権の額そのものは、前年同月比で8.4%増えました。
それでも比率が下がったのは、貸出全体が13.2%と、それ以上に伸びたためです。地元の銀行のエコノミストも、融資の伸びが問題債権の積み上がりを上回り続けていると話しています。比率の改善は分母にあたる融資の拡大によるもので、不良債権は増え続けています。
融資が急速に伸びている間は、新しい融資の延滞がまだ表に出ず、比率は実態より良く見えがちです。家計向けに限ると、消費者ローンの不良債権比率は7月に5.49%と、全体を大きく上回ります。中銀は、9月の物価上昇率が6.4%から7.4%の範囲になると予想しています。
見るべきは全体の平均よりも、物価高のなかでの家計の返済能力です。融資の伸びが鈍れば、分母の効果が消え、比率は上がりやすくなります。
出典
Weekly email
SEA Lending Brief
東南アジアの貸付・与信・規制の動きを、毎週まとめてお届けします。
本レポートは情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。