この記事の原本は英語です:English original
インド、デジタル貸付の第一損失保証に上限 実行額に対する比率で制限
合成音声で読み上げますこの記事を聞く
3行でいうと
- インドでは、フィンテックなどの貸付サービス事業者が貸し手に差し入れる「デフォルト損失保証」に、明確な上限があります。
- 根拠は、インド準備銀行が2025年5月に定めたデジタル貸付指令です。
- アプリ経由の貸付が広がる域内では、インドの設計が、提携先とのリスク分担の条件を考える際の参考になり得ます。
経営への含意
提携先から第一損失保証を受ける貸し手は、保証を信用リスクの移転ではなく上限のある緩衝材と捉え、現金などの裏付けと発動の期限を契約で定めることが考えられます。
内容
インドでは、フィンテックなどの貸付サービス事業者が貸し手に差し入れる「デフォルト損失保証」に、明確な上限があります。根拠は、インド準備銀行が2025年5月に定めたデジタル貸付指令です。保証の総額は、指定した貸出の実行額の5%までです。
保証は、現金、質権を設定した定期預金、銀行保証のいずれかで差し入れる必要があります。貸し手は、延滞が120日に達するまでに保証を発動します。不良債権の認定と引当は、保証があっても貸し手の責任です。
保証を提供する事業者は、対象ポートフォリオの数と金額を、毎月、月末から7営業日以内に自社サイトで公表します。2026年2月からは、ノンバンクが一定の会計上の条件のもとで、この保証を予想信用損失の引当に織り込めるようになりました。東南アジアでは、マレーシアのあるデジタル銀行が、国際金融公社から最大495万ドルの第一損失補償を受けています。
インドの規則では、国際開発金融機関の保証はこの上限の対象外です。アプリ経由の貸付が広がる域内では、インドの設計が、提携先とのリスク分担の条件を考える際の参考になり得ます。
出典
- RBI: Reserve Bank of India (Digital Lending) Directions, 2025 (RBI/2025-26/36, 8 May 2025)一次資料
- RBI: Non-Banking Financial Companies – Income Recognition, Asset Classification and Provisioning Amendment Directions, 2026 (RBI/2025-26/210, 13 Feb 2026)一次資料
- TNGlobal: Malaysia's GXBank, World Bank's IFC to unlock USD 110m MSME financing in risk-sharing deal (2026-09-14)
- OJK: Siaran Pers RDKB September 2026 (2026-10-05)一次資料
- Katadata: OJK to require online lenders to set aside fees for a lender protection fund (2026-10-09)
- Infobank: OJK records online lending outstanding in August 2026
Weekly email
SEA Lending Brief
東南アジアの貸付・与信・規制の動きを、毎週まとめてお届けします。
本レポートは情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。